- 口腔機能低下症とは
- 高齢者になってもいつまでも楽しく食事をするために
- 舌圧測定器による検査も対応
- 摂食嚥下障害とは?
- 摂食嚥下障害の症状
- 聴診器を活用した「摂食嚥下障害」の診断
- 嚥下機能を回復させるための方法
- 摂食嚥下障害の治療方法
- 誤嚥性肺炎に注意!
口腔機能低下症とは
口腔内の衛生状態や咀嚼機能、咬合力、嚥下機能、唾液分泌機能などといったお口周りのさまざまな機能が複合的に低下してしまっている状態のことを口腔機能低下症といいます。年齢を重ねるとともに増加傾向がありますが、高齢者だけでなく40代でも約50%の方に口腔機能低下症の症状が出ています。口腔機能低下症になってしまうと、食べ物が噛みづらくなったり、飲み込みにくくなったり、口の中が乾燥したり、むせやすくなったり、滑舌が悪くなるなど、さまざまな症状が出て食事や会話を以前のように楽しむことができなくなってしまいます。例え、歯が残っていたとしても、上手く飲み込めなかったり、むせる事が生じます。
高齢者になってもいつまでも楽しく食事をするために
口腔機能低下症になると、食事もうまく摂ることができなくなってしまいます。かたいものを避けたり、飲み込みにくい食材を避けたり、食事量が減ったり、特定のものばかり食べるようになってしまいます。そうすると栄養バランスにも乱れが生じ、体全体の健康も悪くなっていって悪循環を招いてしまいます。口腔機能低下症の原因の一つとして、タンパク質の摂取不足による筋肉量の低下が挙げられます。加齢によって食事量が減ってしまうのである程度は仕方ないことですが、口腔機能低下症を改善するためには口周りの筋肉を鍛えるトレーニングをするようにしましょう。みんなのおくちデンタルでは、舌圧測定器を活用し口腔機能低下症の早期発見を行っています。早期に治療することで口腔機能の改善と予防をし、いつまでも豊かな食生活と健康を維持していただけるようお手伝いいたします。
舌圧測定器による検査も対応
当院は、舌圧測定器による検査で正確な診断を行っています。口に入れた食べ物を舌が上顎との間で潰す力のことを「舌圧」といいます。舌圧が低くなると、食事の時にむせたり咳き込んだり、食べ物をこぼしやすくなったり、摂食・嚥下機能が低下します。口腔機能低下症の症状がある方はお気軽にご相談ください。
摂食嚥下障害とは?
食べること・飲み込むことを摂食・嚥下といい、うまく食べることができない・飲み込むことができなくなる状態のことを摂食嚥下障害といいます。摂食嚥下障害は、加齢によって筋力が落ちてしまったことが原因で起きる場合や、脳血管障害・認知症によって起きる場合、パーキンソン病や重症筋無力症といった神経障害によって起きる場合などがあります。摂食嚥下障害になってしまうと、食事から栄養を摂ることが難しくなり、体がどんどん弱ってきてしまいます。また、食事の楽しみもなくなってしまうため、精神的にも元気がなくなってしまう方が多くいらっしゃいます。当院は、生涯にわたって健康に食事や会話を楽しんでいただけるよう、摂食嚥下機能を向上させるための治療を積極的に行っています。摂食嚥下障害にはさまざまな症状がありますが、次のような症状やそれ以外でも気になる症状がありましたら、一度当院にご相談にいらしてください。摂食嚥下障害は原因によって治療法もさまざまです。患者様の原因に合ったオーダーメイドの治療をご提案いたします。
摂食嚥下障害の症状
- 食事中によくむせる・よく咳きこむ
- 食事中でなくても唾液でもよくむせる・よく咳きこむ
- 飲み込んだ後も口の中に食べ物が残る
- 飲み込むまでに時間がかかるようになった
- のどに食べ物が引っかかる
- 食事に時間がかかる・食べ切ることができなくなった
- 水分をとりたがらなくなった
- 発熱を繰り返し、肺炎を起こすことがある
- 食事のとき声がかすれる
- 食べ物を口からよくこぼすようになった
- 食べ物が鼻に逆流することがある
聴診器を活用した「摂食嚥下障害」の診断
嚥下運動のスクリーニングテストとして聴診器を活用します。頸部に聴診器をあて、患者様が飲み込む時の嚥下音や嚥下前後の呼吸音などを聴くことで、摂食嚥下障害を検査します。
嚥下機能を回復させるための方法
嚥下機能は唇と舌の筋力が衰えることで低下します。そのため、唇と舌を適切にトレーニングすることで嚥下機能を回復させることができます。お家での毎日のトレーニングで嚥下機能が回復することができれば、いつまでも豊かな食生活を楽しみ、健康を維持することが可能です。
摂食嚥下障害の治療方法
摂食嚥下障害は、喉や神経などの機能的な問題や、精神的ストレス、認知障害などさまざまな原因によって起こります。口腔内のトラブルが原因で起きている摂食嚥下障害であれば、歯科医院にて治療することが可能です。摂食嚥下障害は歯を多く失い、かみ合わせに問題が生じている場合や、入れ歯や被せ物が適合していない場合などにも起こることがあります。歯科ではそのような不調を適切に治療し、口腔筋機能のトレーニングなどを行うことで、摂食嚥下障害の症状を改善します。また、摂食嚥下障害があるとお口の中の細菌が肺に入ってしまう「誤嚥性肺炎」を引き起こすことも多いため、歯科での定期検診を受け、口腔内を清潔に保つようにすることも大切です。
誤嚥性肺炎に注意!
嚥下機能が低下すると、食事の際に誤って唾液や食べ物が気管に入り、それらに含まれた細菌が気管支や肺炎に入り込んで誤嚥性肺炎を起こすことがあります。高齢の方にとって肺炎は生死に関わる怖い病気です。口腔内の細菌が多いと誤嚥性肺炎が起こるリスクも高まると言われています。歯科で定期的に適切な口腔ケアを受けるようにしましょう。また、嚥下機能を回復させるためのトレーニングや食事の際の注意点など丁寧にアドバイスいたしますので、嚥下機能障害の心配がある方はお気軽にご相談ください。